移民の子どもの教育の現状と課題 ハヤシザキカズヒコ著
まず、著者は日本の政府の外国人問題への建前を批判します。著者曰く、日本政府は外国人の問題への対応策を『移民政策』(統合政策)として捉えず、それ故に移民という言葉を使うことなく『外国人』という言葉でごまかしていることを指摘します。その結果、日本における外国人への支援の政策は抜本的ではなく、付加的なモノ(おまけのようなもの)としての政策が中心になっているといいます。そうした背景から、移民の子どもへの支援にももんだいは多く残っているのです。著者によればそれはおもに3つ。①支援者のスキル不足(ボランティアやNPO頼りで専門性に欠けるから)②使用教材の難しさ(日本人中心に作られているため外国人には難しい)③家庭的文化的背景への配慮の難しさ(出身国や家庭的な背景に応じて必要な支援が違うため、対応が難しい)、というこれらです。
しかしながら、それでもこれまでの支援が積み重なり、外国人の子どもの高校進学率は着々と上昇し、現在では80%台まで到達しました。日本人の98%に較べるとまだ、格差はありますが、希望が持てる変化であるといえるでしょう。ただ、ハヤシザキさんは触れていないが、外国人の子どもに関しては不就学、という問題もあるため、この進学率からはみ出した、高校学齢期だが学校に行かない子どもたち、が含まれていないことには留意が必要であると思う。
しかしながら、それでもこれまでの支援が積み重なり、外国人の子どもの高校進学率は着々と上昇し、現在では80%台まで到達しました。日本人の98%に較べるとまだ、格差はありますが、希望が持てる変化であるといえるでしょう。ただ、ハヤシザキさんは触れていないが、外国人の子どもに関しては不就学、という問題もあるため、この進学率からはみ出した、高校学齢期だが学校に行かない子どもたち、が含まれていないことには留意が必要であると思う。
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