速読多読 第四弾 テロリズム

速読多読 第四弾 テロリズム チャールズ・タウンゼンド 宮坂直史訳

2016年12月22日
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今日まではデュルケムやヴェーバーなどの古典を読むことが多かったが、今日は古典から少し離れた教科書的な本を読んでみました。ほんとにバババーッて読んだので、正直まとめてかけるほど内容をきちんと理解していないと思うのですが、うまくいったことばかり書くのはずるい気がするので、あまりきちんと読めなかった今日も記録をしていこうと思います。

内容
この本は、Oxford University Pressから出ているA Very Short Introduction Seriesの日本語訳である。そのため、テーマについて著者が持論を述べるというよりは、テーマについて一般的な事柄を簡潔に且つ包括的に述べていくというような構成の本になっている。題にあるように、この本のテーマはテロリズムである。よってこの本はテロリズムについての一般論をいくつかの項目に分けて述べている。
構成としては、まずテロリズムを定義する試みから始まる。そして、テロリズムの起源やこれまでの歴史の中でのテロリズムを具体的な事例とともに紹介し、その特徴や意味、そしてその変化について述べる。そして最後に現在最も注目を集める国際テロや宗教テロリズムと、こうしたテロに対する民主的な対策について述べている。
テロとはラベリングであり、ある社会で悪であるとみなされているものが、別の社会では自由のための闘争と見られているようなケースもあり、必ずしも絶対的な悪であるとも言えない場合もある、という考え方はアメリカとの結びつきが強い日本に住む日本人にとっては、あまり考えることのない視点かもしれないが、重要な視点であると感じた。
また、これまでの歴史上では、政治的な意味の革命的なテロがある社会の内部において起こるような傾向があったが、そうした政治的なテロから、思想的な宗教的なものへと質的な変容が起こり、その結果テロの範囲も一つの国家や社会の内部から、国際テロへと変容をとげていることなど、現代社会を生きるものにとっては知っておくべき事実であろう。
今後、テロリズムがどのように変容していくのか、継続的な注意を払って行きたい。

コメント

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主観/客観図式 デカルト

R. マートン 社会理論と社会構造 第4章 社会構造とアノミー